温度1度で変わってしまう生態系
気温が1度違うと、距離が100km違います。
もし、気温が1度上がったとしたら、緯度が100km下がったのと一緒なのです。
ですから、東京は100年で5度気温が上がっています。
なので、今の東京の温度は100年前の鹿児島の南端と同じ気温なのです。
人間にとっての気温の1度や2度程度、上がったり下がったりしても
大して生活などに困りもしませんし、大変でもありません。
しかし、植物やその他の生物にとって、1度の違いというのはとても重要なものなのです。
考えて見ましょう、
あなたの住んでいる地域から100kmほど離れても気候が全く同じだと思いますか?
また、気温が上がれば今までは生息していなかった生物が現れるだけでなく、
病原菌も同時に現れるといえます。
気温の変化がもし山に及んだ場合には、1度違えば高度は100mも違います。
つまりは、2000mで育っていた高山植物が、気温が3度上がってしまった場合に、
2300mもの高度があるところでないと育たないということです。
これは完全に、地域の生態系が変わってしまいますね。
地球と人に大打撃を与える「異常気象」
このような、気温変化は地球温暖化というカテゴリーによって、
異常気象とは思われつつも地球温暖化という言葉でくくられてしまっています。
では、異常気象といえば、どんな気象のことをいうのか?と問われれば、
洪水や干ばつ、黄砂、日本で言えば昨年10個以上の台風が上陸したことも異常気象といえるでしょう。
日本で起きている洪水は、屋根の上までは水が溜まるということはありません。
ですが、アメリカやヨーロッパなどの他国では洪水の被害にあって屋根で助けを待つということも起こり、
また、洪水によって家が流されるということもあります。
また、農業や酪農などを営んで生活している農家の人達には大きな打撃を与えるようです。
しかし、このように一部の地域では洪水という水が多すぎて起こる災害が起こっているのに、
別の地域では干ばつがおきています。
干ばつとは、雨が降らないことによって日照り状態が続き、長期的な水不足が続いた状態をいいます。
しかし、一部においては森林伐採などによって引き起こされているものもあります。
日本的には異常、世界的には正常?
日本で起こった台風の被害ですが、1年に10個以上の台風が上陸するというのは、1950年以来なのです。
日本に上陸くる台風の数は、平均3個とされていますが、昨年は10個という異常な量が上陸しました。
日本にとってこの台風は非常に大きな爪あとを残した異常気象でした。
しかし、世界的に見た台風の数は特別増えているわけではないのです。
例年、中国には6個、フィリピンには4個、台湾には1個の台風が上陸します。
しかし去年は、中国には4個の台風が上陸し、
フィリピンにいたってはひとつも台風が上陸しなかったというのです。
もし、中国とフィリピンに上陸するはずだった台風が日本に来たと考えると、
台風の数だけで考えると平年通りの数になります。
海水の温度や、太平洋の高気圧の形などによって台風のコースが変わるというこういった現象は、
50年に一度なら起こり得ることなんだそうです。
将来の問題ではなく、今の問題
異常気象の日本での定義は、
30年に一度の割合で起こった著しく天候に偏りが現れた場合の気象のことをいい、
世界的には、日本では30年のところを25年としています。
余談ですが、異常気象の原因ともいわれているエルニーニョ現象、
これ自体は異常気象とは定義されていません。
エルニーニョ現象は、クリスマス頃に起こる季節的気象現象と定義されています。
また、エルニーニョは約4年に一度起きて、一旦起きると1年から1年半は持続するとされています。
日本に上陸した台風は、確かに異常気象ですが、
この台風が多かったのは、人間の所為だとか、天変地異の前触れだと考えるのはあまりに短絡的といえます。
もし、この現象が今年も起こるようであれば、日本としても、世界的にも警戒すべきですが、
起こらなければ50年に一度のことと思えばある意味で自然現象といえるでしょう。
しかし、日本、そして地球の気温が上がっているのはどう考えても自然現象ではありません。
ということは、手を打たなければこの異常気象はいつまでも続くということです。
将来のために地球温暖化を止めよう!なんていっていますが、
すでに地球温暖化という異常気象は将来の問題ではなく、現在の問題になってきています。
文章素材集 -
異常気象